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夏淑琴・名誉回復実現裁判
夏淑琴名誉回復実現裁判の報告(2013年3月15日)

昨日(3月15日)、夏淑琴名誉回復実現裁判の傍聴と報告集会に参加しましたので、簡単ですが報告したいと思います。

裁判は、東京地裁103号法廷にて11時より開始されました。原告側、被告側ともに裁判所前での街宣活動はありませんでした。傍聴席の状況は、原告側(夏淑琴さん側)は20数名、被告側(松村氏、展転社側)は40~50名程度だったようです。
裁判が始まる前に職員より、傍聴人の不規則発言がないように促す説明がなされ、その後、開廷しました。

裁判では、原告弁護団より準備書面の提出があり、米倉弁護士から準備書面の内容の説明がありました。
その内容は、
・中国での裁判で夏淑琴さんの被害が認められてたにも関わらず、その権利の実現(賠償その他)がなされていないこと、
・裁判管轄権に関する相手側主張への反論、
・日本で本を出せば中国で被害が発生するというのがそれが名誉棄損であり、被告らが史実を歪めて人の名誉を棄損したから、南京に住んでいる夏淑琴さんに損害が生じたのであり、責任を取らなければならない
等々です。

米倉弁護士の陳述中、被告側弁護士より、「準備書面に書かれていない内容だ」、「歴史事実と認めるのか(これは意味不明)」というクレームが付きましたが、原告弁護団より反論があり、また裁判長のとりなしにより弁論が再開されるという一幕もありました。
また、傍聴席からも否定派と思われる人物より不規則発言が1回ありましたが、特段注意されることもありませんでした。
最後に次回期日の調整を行い閉廷となりました。

その後、原告側は場所を移して報告集会を行い、裁判の内容や今後の方針、市民運動の進め方などについて話し合いが行われました。
弁護団からは、今回、原告側の傍聴が増えた点について感謝の意が述べられました。前回、前回の裁判は原告側傍聴者が少なく法廷の空気が重かったということでしたので、今後は、さらに原告側傍聴者を増やしたいと思います。
また、市民運動面として、夏淑琴さんの被害を紹介するようなチラシを作った方がよいなど、貴重な意見をいただきました。

最後になりますが、次回期日は、5月17日(金)AM11:00より、法廷は103号法廷となります。
今後とも、皆さんの傍聴と支援をよろしくお願いします。

(文責 南京への道・史実を守る会 事務局K-K)



≪夏淑琴名誉回復実現裁判≫
中国人戦争被害者の要求を支える
http://www.suopei.jp/
南京への道・史実を守る会
http://jijitu.com/

最終更新日 ( 2013/03/18 月曜日 00:30:16 PDT )
 
夏淑琴さんの新たな戦い----夏淑琴名誉回復実現裁判はじまる

「幸存者」夏淑琴さん

 南京大虐殺の被害者である夏淑琴さんと言えば、笠原十九司先生の表現を借りれば「鉄証」と言われるほど、多数の史料より裏付けされた被害者の一人です。
 改めて説明するまでもありませんが、一九三七年一二月一三日、日本軍が南京占領したその日、南京城内の新路口の自宅で、家主と夏さん一家計一四名が日本軍に襲われ、夏淑琴さんとその下の妹を残し、全員が殺されました。しかも二人の姉は、殺害される前に強姦されており、事件の凄惨さが際立ちます。
 この事件の後、孤児となった夏淑琴さんは、叔父さんの家に引き取られ、さらには住み込みの家事手伝いを経たのち結婚、三人の子供に恵まれ幸せな家庭を築いたと言います。一九七九年に退職した夏さんは、一九八四年に行われた南京市の事件被害調査において初めて被害体験を証言し、以降、南京大虐殺の生き証人として証言活動を行ってきました。

否定派との戦い

 南京大虐殺の被害者の一人として証言活動を行っていた夏さんに対し、「ニセモノ」呼ばわりをしたのが、否定派である東中野修道氏、松村俊夫氏および出版社の展転社です。
 東中野氏は、『「南京虐殺」の徹底検証』(展転社、一九九八年)で、
「『八歳の少女(夏淑琴)』は事実を語るべきであり、事実をありのままに語っているのであれば、証言に、食い違いの起こるはずもなかった」(二四八頁)/「さらに驚いたことには、夏淑琴は日本に来日して証言もしているのである。」(二五〇頁)
などと書き、一方、松村氏は、『「南京虐殺」への大疑問』(展転社、一九九八年)で、
「(夏さんの証言は)李秀英の話の不備と変わることはない」(三六七頁)/「夏淑琴の体験談も、(中略)後から人為的に作られているような気がする」(三七一頁)/「幸存者のヒロインのようになった夏淑琴は、あちらこちらで証言しているうちに、次々と新事実を作り出している」(三七二頁)
 と、いずれも夏さんを「ニセ証言者」「ニセ被害者」として攻撃する内容を書きました。
 これを知った夏さんは、二〇〇〇年一一月二七日、東中野氏、松村氏を相手取り、南京市玄武区人民法院に名誉毀損訴訟を提起します。この訴訟は、二〇〇六年八月二三日に出された判決で、東中野氏、松村氏らに対し、日中両国の主要な新聞で謝罪掲載し、一六〇万元(約二三〇〇万円)の損害賠償の支払いを命じました。

対東中野裁判

 中国での裁判に対し東中野氏は、二〇〇五年一月二九日、日本国内での支払い義務がないことを確認する「債務不存在確認請求訴訟」を東京地裁に提起します。
 この動きに対し夏さん側は反訴として、東中野氏と展転社を被告として名誉棄損訴訟を提起しました。
 この裁判では、地裁判決文において「被告東中野の原資料の解釈はおよそ妥当なものとは言い難く、学問研究の成果というに値しないと言って過言ではない」というおよそ学者としては不名誉な判断が下され、東中野氏と展転社は合計四〇〇万円の賠償金を支払うことになりました。

松村俊夫氏を相手に

 対東中野裁判では大きな勝利を収めましたが、もう一方の松村俊夫氏は何ら謝罪も償いも行っていません。そこで昨年、夏淑琴さんは松村氏に対し、南京での裁判の判決を執行することを求め、東京地裁に提訴しました。
 この裁判は、中国で出された判決を日本で執行するという法技術的な訴訟です。当初、弁護団は南京事件の歴史事実を争う裁判ではない為、市民による支援は必要ないと考えていたのですが、第一回、第二回と行われた法廷では、松村氏を応援する否定派の人達が動員をかけ法廷を埋め尽くし、法廷に入れない人まで出たようです。また、多勢に物を言わせ、こちら側の弁護士に対し罵声を浴びせるようなこともあったそうです。
 私たち「南京への道・史実を守る会」は、対東中野裁判において裁判支援を行ってきましたが、この夏淑琴名誉回復実現裁判でも支援を行い、夏淑琴さん、そして弁護団の皆さんと共に裁判を闘っていくことに決しました。会員の皆様には再びのご支援をお願い申し上げます。
 早速となりますが、弁護団の先生をお招きし、勉強会を開催いたします。また、併せて裁判の日程もご案内させて頂きます。ぜひ、多くの皆様にご参加いただきたくお願い申し上げます。



夏淑琴さん裁判 学習会&裁判日程のお知らせ
■学習会 日時:三月六日(水)午後六時半~八時半
     場所:文京区民センター3D会議室
     講師:米倉勉弁護士  ※参加費無料
■裁判  期日:三月一五日(金)午前一一時
     場所:東京地裁一〇三号法廷
        (一〇時半門前集合でお願いします)
最終更新日 ( 2013/03/18 月曜日 00:13:11 PDT )