南京・史実を守る映画祭 2009

南京・史実を守る映画祭 趣意書

 

1937年末に起きた南京大虐殺事件から、72年がたとうとしています。

 

昨年、事件70周年を期して、世界中で南京大虐殺を題材とした映画やテレビドラマが作られました。

既に公開されたものでは、歴史考証を重視したという「NANKING」(ビル・グッテンタグ監督)、南京大虐殺をストーリーに取り入れた「黄石の子どもたち」(ロジャー・スポティスウッド監督)、アメリカで、事件の存在を訴え続けたアイリス・チャンの生涯を振り返る「Iris Chang」などがあり、09年初旬には、商業性・エンターテイメント性の高い「南京!南京!」(陸川監督)、「John Rabe」(監督)などが公開される予定です。

 

ところが、日本ではこれらの作品が一本も上映される予定がありません。上映予定がないばかりか、このような世界的な動きを日本のマスコミではほとんど取り上げられることがないのです。なぜでしょうか。

 

大変残念な事に、日本にはかつての大日本帝国の暗部について言及しようとすると、それに圧力をかけてくる勢力が存在します。

例えば、小学館の週刊ヤングジャンプに連載されていた漫画「国が燃える」に南京大虐殺が取り上げられた際、右派の地方議員や右翼団体が執拗に圧力をかけ、内容を修正させてしまったという事件がありました。

 

従軍慰安婦問題を取り上げた、NHKの女性国際戦犯法廷の番組に対しては、右派の国会議員が放送前に「注文」をつけ、それに必要以上に「配慮」したNHK側が、番組の内容を大幅に改変したとされる事件も起きました。

 

映画「靖国」は、多くの声に支えられ上映にこぎ着けましたが、一時は上映する劇場がなくなってしまう恐れすらありました。国会議員までが圧力をかけるに至った上映までの経緯は、記憶に新しいところです。

 

世界的にはすでに常識となっている「南京大虐殺」ですが、日本国内一般では、必ずしもそれが常識とはなっていません。

一部の大手マスメディアは「南京大虐殺はなかった」などという”事件の存在を否定する言説”を持てはやし、そうした否定論を唱える「学者」や「評論家」の本が書店に並んでいます。国会議員にも、恥ずかしげもなく否定論を口にする者がいます。

 

南京大虐殺の一方の当事者である日本で、事件を取り上げた映画が上映も報道もされない背景には、このような事情が存在すると私たちは思います。

 

圧力を恐れ、現在のような状態を放置すれば、それは直接、あるいは間接に、日本の民主主義を支える言論・表現・報道の自由を大きく損ねる結果を招くでしょう。また、アジアをはじめとした世界との真の友好を損ねる事にもなります。

 

沖縄戦での集団自決への日本軍の関与が、「自決を命令していないという訴訟」を理由に、検定で高校教科書から削除されかけました。航空自衛隊幕僚学校のカリキュラムに、日本は侵略をしていないという歴史観の授業がいつの間にか取り入れられていました。これらの動きは、多くの人々の「否」という声が立ちはだかる事で、辛うじて押さえる事ができつつあります。しかし逆に言えば、声を上げる事をやめてしまえば、そのような動きが急速に進められてしまう危険があるということです。私たちは、私たちの国の民主主義を守るために、断固として声を上げていかなければならないと考えます。

 

 

<映画祭開催の意義>

上映を通じて

・南京大虐殺に対する世界的な関心を伝える

・南京大虐殺の国際的な捉え方を日本人に提示し、改めて、この歴史事実を考える機会をもってもらう

 

<呼びかけ>

かつて日本が犯した過ちを描いた映画を、日本人が観られない状態というのは明らかに異常です。

私たち「南京への道・史実を守る会」はそのような日本の現状を打破し、日本人にも歴史の事実を広めていく運動の一環として南京映画祭を開催しようと思います。

 

 

2009年1月 南京・史実を守る映画祭 実行委員会

 


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